SNCR統合型超低排出ユニット:次世代工業炉排気浄化の革新的ソリューション
SNCR統合型超低排出ユニットの技術的特徴
SNCR統合型超低排出ユニットは、中天威尔が長年にわたる研究開発の成果として確立した革新的な排気浄化技術です。本システムの核心となるのは、独自開発のセラミック触媒フィルターチューブと無触媒高温除塵セラミック繊維フィルターです。
セラミックフィルター技術の優位性
当社のSNCR統合型超低排出ユニットで採用されているセラミックフィルターは、ナノメートルレベルの微細孔径を有し、高い気布比と強度、低抵抗特性を実現しています。従来のバグフィルターや静電集塵機に比べ、以下のような顕著な利点があります:
- 5年以上の長寿命設計によるランニングコストの削減
- 高温環境(最大450℃)での安定動作
- アルカリ分、重金属含有ダストへの耐性向上
- 粘着性排気ガスへの適応性
多汚染物質同時除去技術
SNCR統合型超低排出ユニットは、単一システムで複数の汚染物質を同時に除去することを可能にします:
脱硝性能
NOx除去効率90%以上、排出濃度10mg/Nm³以下を達成
脱硫性能
SO₂除去効率98%以上、排出濃度35mg/Nm³以下を実現
除塵性能
ダスト排出濃度5mg/Nm³以下、PM2.5対応可能
産業別適用事例と実績
ガラス製造業向けソリューション
ガラス溶解炉からの排気には、高濃度のNOx、SO₂、HF、および微細ダストが含まれます。SNCR統合型超低排出ユニットは、こうした厳しい条件においても安定した性能を発揮します。特に、ガラス原料に含まれるフッ素化合物の除去において、従来技術を上回る除去効率を実現しています。
廃棄物焼却施設への適用
廃棄物焼却炉では、ダイオキシン類、重金属、酸性ガスなど多様な有害物質が発生します。当社のSNCR統合型超低排出ユニットは、これらの複合汚染物質を単一システムで効果的に処理し、厳しい環境規制を満たします。特に、粘着性の高いフライアッシュへの対応において、その真価を発揮します。
鉄鋼・非鉄金属産業向けカスタマイズ
製鉄所の焼結炉や非鉄金属の溶解炉では、高温・高湿度の排気条件が課題となります。SNCR統合型超低排出ユニットは、こうした過酷な環境でも安定した性能を維持し、従来のSCRシステムで問題となっていた触媒中毒を防止します。
従来技術との比較優位性
| 技術項目 | SNCR統合型超低排出ユニット | 従来システム |
|---|---|---|
| 設備面積 | コンパクト設計(従来比60%) | 大規模設備が必要 |
| エネルギー消費 | 低エネルギー設計 | 再熱エネルギー必要 |
| メンテナンス頻度 | 長期メンテナンスフリー | 頻繁なメンテナンス必要 |
| 総所有コスト | 従来比30%削減 | 高コスト |
システム構成と動作原理
SNCR統合型超低排出ユニットの動作原理は、以下の3つの主要プロセスから構成されます:
- 前処理工程:排気温度調整と粗塵除去
- 主処理工程:セラミックフィルターによる同時脱硝・除塵
- 後処理工程:残留酸性ガスの最終除去
特に、セラミック触媒フィルターでは、フィルター表面に形成された触媒層が選択的触媒還元(SCR)反応を促進し、アンモニアなどの還元剤と反応させてNOxを無害な窒素と水に変換します。
今後の技術開発展望
中天威尔は、SNCR統合型超低排出ユニットのさらなる進化に向けて、以下の技術開発に注力しています:
- AIを活用した最適運転制御システムの開発
- 再生可能エネルギーとの連携技術
- CO₂回収機能の統合
- デジタルツイン技術による予知保全
これらの技術革新により、SNCR統合型超低排出ユニットは、単なる排気浄化装置から、資源循環型社会を支える環境技術の中核へと進化を続けています。
お問い合わせ
SNCR統合型超低排出ユニットに関する技術相談、導入検討、デモンストレーションのご依頼は、中天威尔までお気軽にお問い合わせください。お客様の産業プロセスに最適な環境ソリューションをご提案いたします。
