超低排出セラミック装置 工業炉排気浄化の革新技術で環境基準達成
超低排出セラミック装置の技術的特徴
超低排出セラミック装置は、従来の排気処理システムが抱える課題を解決する画期的な技術です。ナノレベル孔径のセラミックフィルターにより、微粒子状物質の高効率除去を実現しています。
核心技術の優位性
当社の超低排出セラミック装置は、独自開発のセラミック触媒フィルターチューブを核心部品として採用しています。この技術には以下の特徴があります:
- 多機能一体化設計:単一システムで脱硝(DeNOx)、脱硫(DeSOx)、脱フッ素、集塵、ダイオキシン除去、HCl/HF除去、重金属除去を同時に実現
- 長寿命設計:5年以上の長期使用が可能で、メンテナンスコストを大幅に削減
- 高耐食性:アルカリ分、重金属含有量の高い排気でも性能劣化が少ない
- 省エネルギー:従来システムに比べ圧力損失が低く、運転コストを削減
産業別適用事例
ガラス溶解炉への適用
ガラス製造工程では、高温での溶解過程で多量のNOx、SOx、微粒子が発生します。当社の超低排出セラミック装置は、ガラス溶解炉特有の高温・高腐食性環境にも耐え、安定した性能を発揮します。実際の導入事例では、排出濃度をNOx 50mg/m³以下、SOx 35mg/m³以下、ダスト10mg/m³以下に抑制することに成功しています。
ごみ焼却施設での実績
ごみ焼却施設では、ダイオキシン類や重金属を含む複雑な排気組成が課題となります。超低排出セラミック装置は、粘性の高い排気にも対応可能で、システムの長期安定運転を実現しています。特に、排気中の水分調整技術と組み合わせることで、フィルター目詰まりを防止し、高い除去効率を維持しています。
鉄鋼・焼結プラントでの適用
鉄鋼業界では、焼結工程で発生する排気に多量の微粒子と酸性ガスが含まれます。当社のセラミック装置は、高濃度ダスト環境でも性能を維持し、従来のバグフィルターや電気集塵機に比べてコンパクトな設計が特徴です。気布比を高く設定できるため、設備設置面積を節約できます。
従来技術との比較優位性
バグフィルターとの比較
従来のバグフィルターは高温・高腐食性環境での耐久性に課題がありました。超低排出セラミック装置は、セラミック素材の特性を活かし、500℃以上の高温環境でも安定した性能を発揮します。
SCR脱硝システムとの比較
従来のSCRシステムは、排気中のダストによる触媒劣化が課題でした。当社の装置は、セラミックフィルター表面に触媒を担持することで、ダスト除去と脱硝反応を同時に行い、触媒寿命を大幅に延長しています。
技術的革新点
セラミック材料の開発
当社では、特殊なセラミック材料を開発し、従来のセラミックフィルターが抱えていた脆性の問題を克服しました。新開発のセラミック材料は、高い機械的強度と熱衝撃耐性を兼ね備え、急激な温度変化にも対応可能です。
多管束システム設計
複数のセラミックフィルターチューブを最適配置した多管束システムにより、均一なガス分布を実現しています。この設計により、局部の目詰まりを防止し、システム全体の圧力損失を低減しています。
環境性能と経済性
超低排出セラミック装置は、環境規制を満たすだけでなく、ランニングコストの削減にも貢献します。従来システムに比べ、以下の経済的メリットがあります:
- エネルギー消費量の削減(従来比20-30%減)
- メンテナンス間隔の長期化
- 廃棄物発生量の削減
- 設備寿命の延長による投資効果の向上
今後の展望
環境規制の強化が進む中、超低排出セラミック装置の需要はさらに高まることが予想されます。当社では、より高温環境への対応、さらにコンパクトな設計、スマートメンテナンス機能の追加など、次世代技術の開発を進めています。
超低排出セラミック装置に関する詳細な技術資料、導入事例、お見積りのご相談は、当社技術営業部までお問い合わせください。